「戦争」という言葉は、重い。でもその重さは残念ながら忘れられがちです。この絵本のタイトルである「ニャンコ、戦争へ」の「戦争」はその重さを改めて感じさせる「戦争」です。
ねこ好きだから、という単純な理由を入り口にしてでもこの本を手に取る価値はあります。その価値は、読んだあとからついてきます。 突き立てる痛み猫を愛する人にとって、この一冊を読み通すことは凄絶な猫達の悲鳴をその胸に突き立てられるに等しい。
本来、自由な存在であるニャンコを戦争へと容赦なく送り出す人間達。その身勝手な行為により、ニャンコや猫達は、全てを奪われてゆく。確認するが、「失う」のではない。奪われるのだ。彼らから、目を、足を、毛皮・・・そして未来を奪った人間は一応、涙するかもしれない。しかし、奪った側が奪われた者に泣き、花を捧げることに一体何の意味があるというのか。涙や花など、何の役にも立ちはしない。表面的な優しさは、救いようのない無責任と卑劣さでしかないのだ。
だから、この本に刻まれた悲鳴から決して目を背けるな。悲劇を己の手で止められる人間であるために。 戦争はいかん、絶対に人間を戦争に派遣しなければ猫を派遣する・・・誰を派遣すればよいという問題ではない。子供にも大人にも読んでもらいたい1冊だ。猫好きが、思わず手に取った1冊だが、これは奥が深い。 人間のずるさ、身勝手さ超伝奇ホラー作家で有名な菊地秀行氏が書いた、大人向けの絵本。ある未来、人間たちが始めた戦争なのに、人間の代わりに猫や犬など、ペットたちが兵士として戦場へ送り込まれるという話。
はじめ読んだとき、あの自分勝手な猫たちが戦争に行くなんて、絶対にありえない話だと、苦笑だった。でも時間がたつにつれ、実際に戦争に、犬やイルカなどを利用してた事実を思い出し、胃がむかついてきた。そして、戦争ではないけれど、様々な実験に、いまだに動物を使い。高く売れるからといって、血統書つきの犬猫を大量に産ませ、売れ残ったら処分する。
そんな人間の行動にどんどん虚しくなってきた。
今大人が読んでも読み応えのある生命倫理を問う作品です。1950年代の科学観を窺い知るだけでなくその時代のエスプリも味わえると思います。SFファンならず本に出会いを求めている方にも充分満足していただける内容だと思います。
(エンディングは不条理ながら哀切極まりないものあり) 懐かしいゴセシケ!大人にお勧め。〜この本を小学校の図書館で読んだ大人も多いのではないでしょうか?私も当時、本作品に登場する怪物:ゴセシケをティッシュで作って友達と遊んだ思い出があります。
ゴセシケはバイオ工学で生み出されたカエル程の大きさの生物で、表紙の絵にあるように醜く、矮小で、弱々しいクリーチャです。しかし、それが生み出された経緯と、そこに宿る意志や〜〜信念を読めば、きっと彼等が愛おしく思えてくるでしょう。
実はハードな設定のSFであり、ラストの切なさも含めて、むしろ大人にこそ読み返して欲しい一冊。ハリウッドも続編やリメイクばかりしていないで、こういう作品を制作して欲しいなあ。〜